今回も、前回に都築「人類最高の発明品」文字のはじまりについてお話しします。
今回はおなじみの「アルファベット」です。
古代エジプトからフェニキア人を経て、古代ヨーロッパでアルファベットが生まれた
表音文字であるアルファベットの誕生は、文字だけでなく、情報の歴史のうえでも大きな意味を持っています。簡略化された書体とわずかな語数で構成されていて、それだけで文章が作成できます。
考えてみれば、わずか26文字で文章を作成できるのは、すごいことですよね。
アルファベットは、アラビア半島とアフリカ半島の間にある、エジプトの北東端を占めるシナイ半島のセム語族の労働者が、エジプト文字を簡略化したのがはじまりと言われています。
そして、紀元前12世紀から紀元前6世紀まで、ギリシャ世界とオリエント世界を結ぶ地中海貿易を支配していたフェニキア人がそれを発展させて、 文字の子音からなるアルファベットをつくり上げたとされています。
紀元前5世紀には、ギリシャ人がこのアルファベットに母音を加え、7つの母音を含む24文字の構成となりました。
そして、ローマ帝国の時代に、現在の26文字から成るアルファベットが生まれたとされています。
ローマ帝国の支配下にあった当時のヨーロッパ諸民族はこのアルファベットを取り入れることとなり、ヨーロッパ世界の文字として文明を刻んでいくことになっていきました。
このコラムの参考文献、弊社代表取締役 玉原輝基の2作目
『仕事に役立つ、日本人のための情報の世界史』(かざひの文庫)
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