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古代の情報記録と情報伝達(3)〜「紙」以前に中国、日本で使われた木簡・竹簡〜

紙ができる以前に日本や中国で使われた、短冊状の木簡・竹簡

今回は、東アジアの古代の情報伝達について、触れておきましょう。

東アジアでは、紙が発明される前の文字は「木簡」や「竹簡」に書かれていました。これは、短冊状の細長い板です。

もともと「簡」というのは、竹製の札をあらわす言葉で、中国では竹に文字を 書いた竹簡も広く使われていました。気候の関係で竹が生育しない黄河流域以北 では、木の木簡も用いられたようです。  中国に紙が普及するのは後漢以後で、それ以前は木や竹、もしくは絹(帛書) でした。

でも、帛書は高価だったので、木簡や竹簡が広く用いられました。

日本に文字が入ってきた4世紀頃には、中国ではすでに紙が普及しつつあり、 紙と木簡、竹簡が併用されていました。日本もそれを踏襲し、比較的短い文書についてだけ木簡を使ったそうです。

すべての文書に紙を使わなかったのは、当時はまだ紙が高価だったこともありましたが、簡単に壊れない木の耐久性を活用した面もあったようです。

このコラムの参考文献、弊社代表取締役 玉原輝基の2作目

『仕事に役立つ、日本人のための情報の世界史』(かざひの文庫)

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