今回は、8月7日に出版される、わたし玉原輝基の新刊
『受験・大人の学びにも使える IT・通信の歴史図鑑』
の序文(はじめに)を公開します!
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はじめに
本書のキーワードは「情報」です。
「世界は情報でできている」といわれたら、あなたはどう思いますか?
たしかに多くの人は、この世界は建物や車、生き物などの物質でできていると考えます。
でも、わたしたちは「情報」をもとにこの世界を認識しているため、この世界が情報でできているといってもいいのです。
現在は「情報化社会」といわれていますが、わたしたちの生活においても、情報の重要性はどんどん増しています。
それでは、「情報」とはいったい何でしょうか?
情報は一言でいうと、「伝えられる内容」のこと。
つまり、「伝達される内容」そのものを「情報」といいます。
たとえばだれかに手紙を送るとき、その書かれている内容そのものを「情報」といいます。
そして、本書のもうひとつのキーワード「通信」とは何でしょう?
通信とは、遠くにいる人に情報を伝えること。
手紙の例でいうと、情報である「手紙」を誰かに送ることが、通信です。
建物や車などの物質には重さや体積がありますが、情報にはどちらもありません。だからそ、情報は処理しやすく、遠くまで素早く通信することができるのです。
なお、通信も含めた情報技術を指す「ICT(情報通信技術)」という言葉もあるのですが、まだあまりなじみのない言葉なので、本書では「IT」(情報技術)という言葉を使います。
IT・通信というと、最近の話と思われそうですが、じつは情報を扱うことや通信は、古代から存在します。
そこで本書では、皆さんになじみのある日本の歴史を中心に、古代から現在までのIT・通信の歴史をまとめています。
ここでもうひとつ、質問です。
わたしたちは、何のために歴史を学ぶのでしょうか?
わたしたちが歴史を学ぶのは、「現在」を知るためです。
わたしたちは、物事を、「違い」によって認識します。あなたもお友だちを、顔や声や名前などの違いで認識しますよね。
それと同じように、わたしたちが「現在」を知ろうと思ったら、「過去との違い」を知る必要があるのです。
情報や通信の歴史を知ることで、現在を生きるわたしたちがいかにIT・通信の恩恵を受けているかを知ることができるでしょう。
本書は小学生から中高生、大人の方でも誰でも楽しく、わかりやすく読んでいただけるように書いています。
きっと、自由研究や受験にも役立つでしょう。
それでは、一緒にIT・通信の歴史の旅へ出発しましょう!
〜 ここまで 〜
いかがでしょうか?
「読みたくなった!」と思っていただけたら、うれしいです。
2024年8月7日発売の『受験・大人の学びにも使える IT・通信の歴史図鑑』、お楽しみに!