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インターネットの誕生(2)

「インターネット=軍事目的」は誤り?

一般的にインターネットは、「アメリカとソ連の冷戦により軍事目的で始まった」と言われることが多いのですが、中野明さんの著書『IT全史 情報技術の150年を読む』(祥伝社)では、たしかにインターネットは、東西冷戦という時代背景のもとで誕生したが、ソ連による核兵器の脅威から構築されたわけではない、と述べられています。非常に興味深いものであるため、概略を紹介します。

ソ連が1957年 月に人工衛星スプートニクの打ち上げに成功し、アメリカは戦々恐々となりました。それは、ソ連が大陸間弾道ミサイルの技術を身につけたことを意味するからです。これを受けてアメリカ政府は1958年、国防省内にアメリカを防護する研究をする機関であARPA(高等研究計画局) を設立しました。

その後、ユタ州で謎の爆発が起き、3つの大陸横断電話中継基地が破壊されて、 軍事・テレビ・電話回線が不通となりました。わずか3つの電話中継基地が破壊されて軍事回線が不通となったことは、アメリカにとって衝撃的なことでした。

このような事情から、アメリカ国防省はRAND研究所というところに通信ネットワークの研究を依頼したのです。ここで研究されたのは、電信網を使った・コンピューターを使った・デジタル方式のネットワークでした。

送るデータは、「メッセージ・ブロック」と呼ばれるもので、いわば「パケット」 でした。パケットという言葉は、同じ時期に研究をしていたイギリスの物理学者が呼んでいたもので、結果的にこのパケットという言葉が定着することになりました。

このアイデアは実現しませんでしたが、現代のインターネットにつながるアイデアだったと言えるでしょう。

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