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コンピュータの出現〜演算機能による情報の高度化〜

コンピュータができる以前のプログラムの元祖、「解析機関」

人類がもともとコンピュータを必要としたのは、速く、正確に大量の計算をしたいからにほかなりませんでした。

18世紀後半に第一次産業革命を迎え、経済が拡大したイギリスは、海に囲まれた領土であったため、貿易のための航海が盛んになりました。航海には多くの計算が必要であり、このときに用いられるようになったのが、さまざまな計算結果をまとめた「対数表」でした。

対数表は、複数の人の手によってつくられていましたが、ミスをしない人はいません。でも、間違いだらけの対数表では困ってしまいますね。そこで、イギリスの数学者だったチャールズ=バベッジ氏は、計算の一つひとつを、決められた動きをする歯車に処理をさせようとしました。決められた通りに動いていれば、 間違いが起こることはありません。試行錯誤の末バベッジ氏は、「解析機関」と いう機械式の計算機を設計したのです。  この解析機関は、目的に合わせて設定を書き換えれば、さまざまな計算をすることができました。ところが、この解析機関は完成には至りませんでした。これは、いまの概念では、「プログラム」に相当するものでしょう。

IBM社の礎をつくったハーマン=ホレリス

時間と場所を、19世紀のアメリカに移します。当時、流入する移民によってアメリカの人口は増え続けていました。アメリカ政府は、増加する人口を把握するために国勢調査を計画しましたが、膨大な時間がかかるものでした。人口の増加スピードに調査が追いつかなくなってしまっていたのです。

アメリカの発明家、ハーマン=ホレリスは、このデータ処理の課題に革命をもらしました。ホレリス氏が開発した「統計システム」は、パンチカードを用いて、カードの特定の位置に穴を開けることで性別・年齢・配偶者の有無などを記録できるようにしたものでした。このカードの情報を統計システムで処理する仕組みは、国勢調査を大幅に効率化することになったのです。ホレリスの会社こそ、インターナショナル・ビジネス・マシンズ社、すなわちIBMです

いまは誰もが知る会社の起源を知るのも、楽しいものではないでしょうか。

このコラムの参考文献、弊社代表取締役 玉原輝基の2作目『仕事に役立つ、日本人のための情報の世界史』(かざひの文庫)のリンクはこちら

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