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イスラム世界が情報技術の発展のキーになった

文化や科学、情報技術の中継地となったイスラム世界

中世にイスラム教が広まった中東地域は、ヨーロッパとエジプト、インド、中国などをつなぐ場所にあり、唐やモンゴル帝国の時代には中国文化の影響も受けました。イスラム文化は、各地の文明を融合することで高度化したのです。

イスラム文化は、現在のわたしたちにも大きな影響を与えています。たとえば、前にお話しした中国による世界の三大発明(火薬、羅針盤、活版印刷)は、中国からイスラム世界を経由してヨーロッパに渡り、改良・実用化されました。

また、もうひとつの発明である製紙法についても、唐とアッバース朝の戦いをきっかけとして、ヨーロッパへと伝わりました。当時最先進国だった中国の発明品などを世界に伝える役割を果たすなど、文化の中継地となったのです。インドで生まれた「いかなる数にゼロを乗じても、結果は常にゼロである」「いかなる数にゼロを加減しても、その数の値に変化が起こらない」という「ゼロ」の概念も、アラビア人の手を経て、十字軍などによってヨーロッパに伝えられました。

ヨーロッパでは、それまでのローマ数字の記数法に代わり、この数字が「アラビア数字」として用いられるようになりました。0〜10の十進法の概念はインド発祥ですが、アラビアからヨーロッパに伝わったことで、「アラビア数字」と呼ばれるようになったのですね。イスラム世界が文化や科学、そして情報技術を発展させる中継地の役割を担ったことは、注目したいところです。

このコラムの参考文献、弊社代表取締役玉原輝基の2作目『仕事に役立つ、日本人のための情報の世界史』(かざひの文庫)のリンクはこちら

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