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江戸時代(1) 近世宿場制度の成立 後編

江戸時代の交通・通信の根幹となった近世宿場制度

江戸幕府は、伝馬(てんま)制の整備にも乗り出しました。

徳川家康は1601年(慶長6年)に、公用の書札や荷物の運送のため、東海道に宿の間を人馬で継ぎ立てながら逓送(ていそう)する宿次(宿継)を定め、各宿に伝馬制度を設定したのです。

伝馬の利用には、将軍の朱印や老中などの証文が必要でした。
次には中山道に伝馬制が敷かれるなど、伝馬制は各街道に展開されていきました。
伝馬制度が整えられていくなかで、この伝馬制を支える宿場の機能も拡充されていきました。物資の輸送や宿泊などを仕切る問屋、それを補佐する年寄、荷物の差配をする人たちが任命されたのです。

宿場には幕府の役人や大名が宿泊する本陣、庶民のための旅籠などの宿泊施設が設けられました。
この制度は、もともとは幕府や大名の公用の通行に便宜を図るものでしたが、民間の貨物や旅行者にもさまざまな形でサービスを提供しました。公用通行のコストを賄うために、民間交通に対する独占的なサービスは不可欠なものであり、主要な業務だったと言えます。
このように街道・伝馬制・宿場が一体的に整備されて近世宿場制度となり、江戸時代の交通・通信システムの根幹になったのです。

このコラムの参考文献、弊社代表取締役 玉原輝基の処女作『古代から現代までを読み解く 通信の日本史』(かざひの文庫)のリンクはこちら。

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