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「新聞」の歴史を振り返る(1)

ヨーロッパの新聞の普及は、グーテンベルクの活版印刷から

最近はインターネットの普及によって「新聞離れ」が進んでいると言われていますが、情報を得る手段としての「新聞」の果たしてきた役割は、大きなものでした

ヨーロッパにおける新聞の普及は、グーテンベルクの活版印刷が大きく関係したと言えます。

1605年に、世界初の週刊新聞がヨハン=カロルスによって創刊され、 1650年には世界初の日刊紙『ライプツィガー・ツァイトゥング』が創刊されました。 世紀なかばにはニュース本が定期的に出版されるようになり、とくにイギリスでは清教徒革命や名誉革命を通じてニュース出版が発展し、日刊新聞や地方週刊新聞も出版されるようになったのです。 世紀には、いろいろな新聞が読み放題のコーヒー・ハウスが登場しました。裕福な商工業者であるブルジョワジーが、新聞をネタに政治議論を行い、貴族のサロンと同じような論壇を形成しました。

新聞が一般化した18世紀に入ると、アメリカ独立戦争やフランス革命などの市民革命が起きるようになりますが、この過程で新聞は世論の形成に大きな役割を果たします。そして、樹立された新政府によって、自由権の一部として法的に言論の自由が認められるようになったのです。

欧米では、18世紀の産業革命による都市人口の増加や社会変化にともなって、新聞の大衆化が進みました。アメリカでは1830年代に『ザ・サン』をはじめとする安価な新聞が普及しました。1868年には、イギリスの『タイムズ』が巻取紙を用いる輪転機を採用したことで大衆新聞が成長し、印刷機の発達やロール紙の採用、広告の掲載などにより労働者階級に低価格で販売できるようになりました。

1884年にはオットマー=マーゲンターラーがライノタイプと呼ばれる鋳植機を発明し、これによって印刷工が1行ごとにまるごと活字を鋳造できるように なったことで、新聞の印刷スピードおよびコストが改善され、より低コストで新聞が発行できるようになりました。  1880年にはアメリカで世界初となる写真版を含む新聞が発行されました。

19世紀末になると、アメリカではジョーゼフ=ピューリツァー率いる『ニューヨーク・ワールド』紙のように扇情主義を重視する娯楽としての新聞と、『ニューヨーク・タイムズ』紙のように情報を伝えることに特化した新聞の2つの流れがあらわれました。

このコラムの参考文献、弊社代表取締役 玉原輝基の2作目

『仕事に役立つ、日本人のための情報の世界史』(かざひの文庫)のリンクはこちら

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